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日本酒の保存方法

お酒には賞味期限がありません。
ただ、賞味期限がないからといっていつまでも品質が変わらないということではありません。

日本酒の風味はとても繊細なので、保存方法を誤るとせっかくの美味しいお酒が台無しになってしまうこともあります。

当店では、お客様に日本酒を長く美味しく楽しんでいただくために、ご家庭でのお酒の保存方法をご紹介いたします。

全ての日本酒に共通して大切なこと

(1)光を当てない

日本酒は光に弱く、光に当てるとどんどん劣化が進みます。
直射日光は言うまでもなく、照明器具の明かりや日中の日が当たらない部屋の明るさでも劣化していきます。
そのため、出来るだけ光に当てないようにすることが大切です。
日本酒の瓶を箱に入れた状態や新聞紙でしっかりくるんだ状態で保存することをおすすめします。

(2)開栓したら冷蔵庫へ

一度開栓してしまうと、空気中の微生物が入り込み、白濁・酸味が出るなどの劣化が進みやすくなってしまいます。 どんなお酒も開栓後は必ず冷蔵庫で保存をしてください。

(3)ビンを寝かせない

ビンを横にすると、お酒と空気の接地面が広くなり酸化が進みます。
特に開栓後は、ビンを横にすると より空気との接地面積が広くなるので、必ずビンは立てて保存してください。

必ず冷蔵庫で保存するもの

『要冷蔵』と書かれている生酒、生貯蔵酒、生詰め酒(ひやおろし等)など、火入れを2回行っていないお酒や吟醸酒などは 必ず冷蔵庫で保存してください。 火入れとは加熱処理のことで、微生物(火落ち菌など)を殺菌し、酵素の働きを止めるために行います。 この火入れを行っていない酒を常温で保存してしまうと、これらの菌や酵素の働きが活発になり、 あっという間に劣化してしまいますので、『生』と表記のあるお酒は必ず冷蔵庫で保存してください。 新聞紙などでしっかりくるんで冷蔵庫を開けたときに光が当たらないようにするとなお良いです。

常温(25℃以下)で保存可能なもの

生酒系や吟醸系、一部の純米酒以外の本醸造酒や純米酒などのお酒は、常温(25℃以下)での保存が可能です。 ただ、そういったお酒であっても、可能であれば出来るだけ安定した低い温度での保存が理想です。 冷蔵庫に入る場合は冷蔵庫に、入らない場合は温度が一定な冷暗所での保存がおすすめです。 2回火入れを行っているお酒は、常温で保管しても光を遮っていればすぐに劣化することはありません。 家の中で一番涼しく温度が安定した場所で光に当てないようにすれば、冷蔵庫で保存しなくても大丈夫です。

開栓したお酒はいつまで飲める?

開封した日本酒は10日以内で飲みきるのが理想的ですが、においや濁り、沈殿物などを確認して問題がなければ、 風味は変わってしまっているかもしれませんが、飲むことに問題はありません。

もし余ってしまって風味が変わっていた場合は、料理酒として使ったり、お風呂に入れたりして使うと良いです。